ねこ好き 集まれ!



 社会主義体制の崩壊とその後の経済的困難によって、近年、めっきり新作を見る機会のなくなった映画大国ロシアの映画。そのロシアから従来の「重苦しい」「政治的」といった同国の映画のイメージを払拭する、とっても可愛いい映画がやってきました。
 ある日、こどもたちがペット市場からただで貰って来た「こねこ」と家族たちの悲喜こもごもの物語をさわやかに描く佳作の登場です。
 古代エジプトの壁画に見られるように、猫はもっとも古いペットのひとつです。しかし、犬と違い、猫を調教することは極めて困難と言われています。この映画にフェージン役で出演もしているアンドレイ・クズネツォフは、世界的にも珍しい猫の調教師で、第一人者です。
 この映画では、”クズネツォフ・ファミリー”の猫たちが大挙出演。人間の俳優も顔負けの名演技で映画全編を圧倒します。
 監督のイワン・ポポフの育った家庭は、父母が、かつての映画王国・モスフィルムの技術スタッフ。父親と母親が製作スタッフとしてこの映画に参加しています。また、息子と愛娘も子供役で出演しています。
 経済的困難をものともせず、家族の協同作業によって作られたこの映画の製作形態は、人・金・物、そしてそれを支える精神もが揺れ動く現代ロシアを象徴していると言えるのかもしれません。
 また、「ねこ好き」という一点で結ばれ、家族をも動員して作られたこの映画は、「ねこ好き」の「ねこ好き」のための「ねこ好き」映画と言えましょう。

 これは、日本全国数千万のねこ好き、ねこ族人間、待望のそして必見の映画です。


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